The pickup special feature that is past in 2019 【四国旅客鉄道】新型特急気動車2700系

四国旅客鉄道(JR四国)は、新型特急気動車2700系を2019年1月23日、多度津工場において報道関係者に公開した。

デザインコンセプトは2600系特急気動車を踏襲する日本の伝統意匠をアレンジした「Neo Japonism(ネオジャポニスム)」をデザインコンセプトとし、安らぎと先進性を合わせ持つ特急車両とした。

四国の豊かな自然に映えるディープレッドの車両とし、筆の流れに見立てた真紅の流線、「赤」から「金」への色彩のにじみ、「赤」と「緑」の残像配色で、「速さ」というエネルギーの軌跡を表現した。 徳島「阿波おどり」、高知「よさこい」の「情熱」を、ほとばしる「ディープレッド」の熱量として表現し、「オリーブ」をモチーフに香川をイメージした「グリーン」のラインと対比した。

2700系特急気動車は予讃線、土讃線、高徳線で使用している2000系特急形気動車の老朽取替のため導入する。

インテリアデザインはデッキの扉面やシートモケットに伝統文様をアレンジしたデザインを施し、徳島が育んだ「ジャパンブルー」、高知から望む太平洋の「オーシャンブルー」で彩っている。

腰掛は、背もたれと連動して座面が前方にスライドするリクライニング機構を採用し、座り心地の向上を図っている。

各座席にはコンセント・ドリンクホルダー・コートフック等を設置した他、モバイルパソコン等のご利用を考慮し、テーブルの大型化を図っている

バリアフリー整備ガイドラインを考慮した車いすスペースなどの車内設備とし、車いす対応多機能トイレを設置した。

2019年8月6日より高徳線において営業運転を開始、運転開始を記念して高松駅で出発式を開催した。

出発式では半井真司四国旅客鉄道(JR四国)代表取締役社長、宮武卓国土交通省四国運輸局鉄道部長、松藤彰川崎重工業執行役員車両カンパニーバイスプレジデント、前川友幸四国旅客鉄道(JR四国)高松駅長の4名によりテープカットを行い、運転開始を祝った。

宮武卓国土交通省四国運輸局鉄道部長、松藤彰川崎重工業執行役員車両カンパニーバイスプレジデント、前川友幸四国旅客鉄道(JR四国)高松駅長により出発合図を送り、一番列車が高松駅を出発した。

高徳線の特急「うずしお」の一部列車においては普通車のみで営業運転を開始、9月3日より土讃線の特急「しまんと」「あしずり」の一部列車において運転、9月28日より土讃線の特急「南風」の一部列車において運転する。

土讃線の営業運転に先立って9月1日、報道関係者向け試乗会を実施、土讃線高知駅より多度津駅まで乗車した。

編成は多度津方から2704・2754・2802・2707・2757・2753・2801のグリーン車2両を連結した7両編成。

20199月28日からは無料公衆無線Wi-fiにも対応し、快適性が大幅に向上。

9月3日より導入されるグリーン車は2席+1席の座席配置で全座席にコンセントとフットレストを設置、座席上部に読書灯を設けた。

半室グリーン車は運転台側にグリーン席(12席)、連結部側に普通席(24席)を設けた。

空気バネ方式を採用した2600系は走行試験の結果、連続する曲線が多い土讃線において空気バネの制御に多くの空気を消費するため、空気容量の確保に課題があることから、2700系には車体傾斜にこれまで実績のある振子方式を採用した。

取材日・取材場所:2019年1月23日 多度津工場 ・2019年8月6日 高松駅 ・2019年9月1日 高知駅~多度津駅(試乗列車内)

【四国旅客鉄道(JR四国)】