近畿日本鉄道は、観光列車「あをによし」デビューを前に4月12日に報道関係者向けに公開した。
【内装のデザインコンセプト】
乗った瞬間に古都・奈良を旅しているような感覚を味わっていただけるよう、列車のメインテーマとして「和」をイメージできるようなデザインコンセプトとしており、その中でも奈良の「和」というものを際立たせるため正倉院宝物にも使用されるような天平文様が散りばめられている。
1・3・4号車の座席配置は、近畿日本鉄道では初めてのツインシートの2列(通路を挟んで1列+1列)の座席配置となっており、3号車には車いすスペースを設置。
4号車には、沿線に関する書籍を自由に閲覧できるライブラリーが設置された。
2号車販売カウンターは、正倉院にも用いられる「校倉造」をイメージした販売カウンターとなっており、奈良県産品を使ったスイーツや車内限定のオリジナルグッズ、クラフトビールなどを販売する。
2号車は3~4名用のサロンシートを設置。座席と通路は、パーテーションで区切られ、半個室のようなプライベート空間に。通路にはアーチをあしらい、高級感を演出している。
全席にコンセント、全席使用可能なフリーWi-Fiが車内装備として設置された。
「あをによし」は、1~4号車の座席数は84席、定員は1号車24名、2号車12名、3号車20名、4号車28名、全車座席指定で運転。
料金は、ツインシートを2名、サロンシートを3名または4名で利用する場合、大人1名あたりの利用料金(運賃・特急料金・特別車両料金の合計)は大阪難波~京都間1960円、大阪難波~近鉄奈良間1300円、京都~近鉄奈良間1370円。
ツインシートに限り、1名で乗車した場合でも乗車券・特急券・特別車両券に加え、こども分の特急券・特別車両券を購入することでツインシート2席分を利用できる。
大人1名でのツインシートの利用料金は大阪難波~京都間2470円、大阪難波~近鉄奈良間1670円、京都~近鉄奈良間1740円となる。
運行区間は、大阪難波~近鉄奈良駅~京都駅。停車駅は、大阪難波、大阪上本町、鶴橋、生駒、学園前、近鉄奈良、大和西大寺、近鉄丹波橋、京都の9駅で朝夕の2便は大阪難波~近鉄奈良駅~京都駅間を乗り換えなしで利用することができる。木曜日を除く週6日の運行を予定(ゴールデンウィーク期間を含む5月第1・2週は木曜日も運行)。
「あをによし」は、「しまかぜ」「青のシンフォニー」に次ぐ3番目の観光に特化した近鉄特急として4月29日より運行を開始する。
【取材協力:近畿日本鉄道】