大井川鐵道、「SLやまぐち号」などで活躍した12系客車など使用していない客車を譲渡へ

大井川鐵道は、「SLやまぐち号」などで活躍した12系客車など使用していない客車を譲渡する計画を明らかにした。

「SLやまぐち号」で活躍した12系客車

12系客車は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の観光列車「SLやまぐち号」で活躍した客車で、2017年まで使用され同年に導入された新型客車35系に置き換えられ引退。その後、大井川鐵道が観光列車の冷房化や置き換えを目的として、12系客車を譲り受けていた。ただその後、コロナ禍や2022年の台風の影響で不通区間ができたことで、12系客車は現在も使用できないままになっているという。

そういったことから、12系客車の車体もかなり傷んできていること、部品などの盗難の発生、運行のための整備に多額の費用が見込まれることから、「有効活用していただける一般の皆様方へ向けて、車両本体を売却することになりました」と説明した。

販売予定の12系客車は、「オハ12 701」「オハ12 702」「オハ12 703」「スハフ12 702」の4両。売却条件は、「車両本体ごと引き取ること」「車両を搬入し設置できるスペースを所有していること」。また、1両単位での販売となり一部のみの譲渡、部品取りなどはできないとしている。

また、大井川鐵道は、事前申込制・有料の販売説明会(現車確認あり)を6月7日に開催する。12系客車の用途として、レストランや書庫、会議室などを例に挙げており、鉄道事業者が使用する場合には車両整備などの相談にも応じるとしている。車両本体価格は応相談としているが、1両あたり100~150万円。なお、輸送費は購入者の負担としている。

●販売説明会 参加受付ページ