九州旅客鉄道(JR九州)は、11月13日より久大本線 博多~由布院間で運転を再開する「或る列車」の報道関係者向け試乗会を10月31日に実施した。
「或る列車」は1906年、当時の「九州鉄道」がアメリカのブリル社に豪華客車を発注したものの、「九州鉄道」が国有化されたため、活躍する機会のなかった「九州鉄道ブリル客車」、世界的な鉄道模型の神様といわれた故原信太郎氏が作成した模型を元に「原鉄道模型博物館」副館長を務める原健人氏が監修、水戸岡鋭治+ドーンデザイン研究所がデザイン・設計をし、1906年当時の日本で最も豪華な幻の豪華客車が蘇った。
クルーズトレイン「ななつ星in九州」に次ぐラグジュアリーな空間の中、自然環境をテーマにした料理をつくり続ける成澤由浩シェフがプロデュースする至福のD&S列車。
13時16分、博多からの「或る列車」が由布院駅に到着した。
約30分の折り返し、13時47分由布院駅を出発した。
1号車はロマンチックな色・クラシカルな形・素材は明るく優しいメープル材を使い、車内には2人席、4人席を配置し、「ななつ星in九州」でも用いた格天井で車内を演出。木のぬくもりを感じられる車内。
2号車は落ち着いた色とウォールナットの組子に囲まれたコンパートメント(個室)を用意。組子は「ななつ星in九州」でも使用された技術を起用している。
今回は極上の「食・時・時・おもてなし」味わう幻の列車としたコンセプトでスイーツを提供していたものをコース料理に、ルートを博多~由布院間に変更する。
料理は九州の旬の厳選された食材を使用された本格的なコース料理にリニューアル、ドリンクメニューも福岡県・大分県中心のドリンクに変更して沿線の魅力を発信する。
1品目 【前菜】 熊本県 車海老と 佐賀県 みつせ鶏のカクテルサラダ 鹿児島県 樽塾黒酢の香り
2日目 【スープ】 大分県 サワラ、ヒオウギ貝、ムール貝の鹿児島県 枕崎の鰹節出汁仕立て 宮崎県 NARISAWAキャビアとともに
15時6分、夜明駅に停車、ドア開閉しての18分間停車。
15時26分、筑後吉井駅に停車、ドア開閉しての25分間停車。「ゆふいんの森」「ゆふ」とも顔を合わせる。
3品目 【メイン】 九州黒毛和牛のイチボのステーキ、福岡県 木の子とカラフルな野菜たち
4品目 【スイーツ】 熊本県 やまえ栗の阿蘇山と鹿児島県 シングルモルトウイスキーの雲海
5品目 【ミニスイーツ】 佐賀県 温州みかんのタルト 福岡県 りんご飴、鹿児島県 カルヴァドスの香り 福岡県 玄米茶とチョコレートの松ぼっくり
ドリンクはスパークリングワイン・白ワイン・赤ワイン・日本酒・焼酎・梅酒・緑茶・紅茶・珈琲・日向夏ジュース・完熟みかんジュース・炭酸水・久大本線沿線の水(4種類)。
17時43分、約4時間の旅を終え、終着駅の博多駅に到着した。
運転開始は11月13日、金・土・月・祝日で博多~由布院間を往復、申込は「JR九州企画・実施分」と「主な旅行会社企画・実施分」等として運転する。
【取材協力:九州旅客鉄道(JR九州)】