【近畿日本鉄道】2024年秋に新型一般車両を24年ぶりに導入へ

近畿日本鉄道は、2024年に秋に新型一般車両を24年ぶりに導入することを発表した。

2020年のシリーズ21車両以来の導入で、昭和40年代に製造した450両の車両について、利用状況を見極めたうえで必要分を置き換える計画で、4両10編成計40両を導入する。

新型一般車両のコンセプトは、「ご利用いただくあらゆる方々に使いやすく、お客さまと地球環境に優しい車両」。車両の外観は、従来の一般車両からデザインを大幅に変更し、近鉄伝統の赤色をより鮮やかにすることで、新しいイメージを創出する。

車内防犯対策として、防犯カメラを設置をするほか乗務員と通話ができる車内通報装置を設置し、編成先頭部には、ホームから編成連結部への転落を防止するため転落防止幌を設置、従来車両と比べ車両床面の高さを下げ、駅ホームとの段差を低減するなどのバリアフリー対応を進め、車内の快適性の向上を図っている。
車内デザインは、花柄の座席表布や木目調の壁を使用し、明るく優しい印象を創出。座席は、混雑時に乗降しやすい横並びのロングシートと進行方向に向かって着席するクロスシートの切り換えが可能な「L/C シート」を採用し、車内の混雑度に応じて最適なシート配置を提供する。
またベビーカーや大型荷物を持ち込む利用者も着席できる扉横のスペースを、1両あたり2か所設置。同様のスペースの設置は、日本では初となる。
そのほか車内では、多言語表示が可能な扉上の大型液晶ディスプレイの設置、各車両両端への優先座席の設置(うち1か所は車いすスペースを併設)、深紫外線LEDにより車内空気の除菌を行う装置を導入、乗客が降れる座席表布などに、抗菌・抗ウイルス機能を付加する。

新型一般車両は、奈良線・京都線・橿原線・天理線などに2024年秋に導入、運転開始を予定する。

【画像提供:近畿日本鉄道】