【野岩鉄道】唯一残る6050型。36年走り続けた車両を改修し、後世へ。 クラウドファンディングを実施中

野岩鉄道は、開業から35年以上、野岩鉄道の顔として共に歩んできた大切な車両6050型を改修し、後世に残すため、クラウドファンディングを行っている。

6050型は、2022年3月のダイヤ改正以降、運行を行うのは野岩鉄道のみとなり、製造から36年が経過した車両は劣化が日々進行し、部品の調達などが難しくなってきており、「6050型を生き残らせる、という使命」があること、また、みんなの思い出が詰まったこの車両にこれから先も現役で活躍してもらうために。6050型大規模改修プロジェクトの挑戦を始めた。
6050型は、東武鉄道の浅草駅から会津田島駅まで直通運転で長い間活躍してきた車両。野岩鉄道が開業した1986年から野岩鉄道の顔として共に歩んできた車両で、過去には夜行列車「スノーパル」「尾瀬夜行」や有料で座席指定の快速急行「だいや」等に使用されていた過去もあり、座席には現在も座席番号が残っている。
開業以来所有していた車両は6050型3編成6両。同じ車両を使っていた東武鉄道、会津鉄道がともに老朽化を理由に運行から外し、野岩鉄道においてもも共通運用に備える必要がなくなったことから、2022年年4月、1編成を廃車に。長距離電車の風情を帯び、根強い人気のあった6050型車両で現在定期運行に供されているのは、野岩鉄道の2編成のみとなっている。

プロジェクトは、6050型の改修。希少性は残しながら、これから少しでも長く使い続けるために観光列車用に改修。改修の目玉は、実物の運転台を使った模擬運転席を設置すること。調達できた金額によってはこの先、野岩鉄道線のジオラマを走る模型電車を併設し、連動をさせることも考えているとのこと。

また、今回のクラウドファンディングは【All-or-Nothing形式】での挑戦となるため、目標金額に到達しなければ、そもそもの改修が叶わない。野岩鉄道は、「改修には多額の費用がかかりますが、目標金額を達成し、無事に改修が実施できたあかつきには、乗って楽しい車両を創出することで多くのお客様にご利用いただきたいと思います」とのこと。
【改修工事費用:15,000,000円】
【改修車両:61103編成】

■主な改修箇所
①模擬運転台の設置 ※1両
②畳座席の設置 ※1両
③自転車スペースの整備 ※1両
④多機能スペースの整備 ※1両
※車内改修では、模擬運転台の設置により、運転士気分を体感。付近には畳座席を設置し、車外の景色の他に情緒あふれる車内空間を創出する。更に2名座席の一部を取り外し、多機能スペースやサイクルトレインご利用の際の自転車置き場を整備することで利便性向上を図る。

【クラウドファンディングについて】
《タイトル》野岩鉄道に唯一残る6050型。36年走り続けた車両を改修し、後世へ
《目的》野岩鉄道 6050型車両を乗って楽しい電車に改修したい
《期間》8月10日~10月7日23:00まで
《URL》https://readyfor.jp/projects/yaganrailway

【画像提供:野岩鉄道・伊原薫】