【泉北高速鉄道】新型通勤車両「9300系」を公開 8月上旬にデビューへ<Photo report>

泉北高速鉄道は、2023年8月上旬から営業運転を開始する新型通勤車両「9300系」を報道関係者らに公開した。

「9300系」は、南海電気鉄道の「8300系」をベースとし、外装・内装には泉北高速鉄道の車両としてお客様に親しんでもらえる独自のデザインを採用した。

【9300系外装デザイン】
車体の構造は軽量ステンレス製。1971年の開業以来ラインカラーとして定着している「ブルー」の帯を車体全体全長に渡って配し、前面は既存の通勤車両の車体色「アイボリー」とした。

従来のカラーパターンからブルーへを強調したものに変更をおこなったことで、シンプルかつスタイリッシュな車両へと進化した。また、先頭車の側面には「SEMBOKU」のロゴがあしらわれている。

【9300系車内】
内装には濃い色調の木目柄 を用いて、落ち着きとやすらぎの空間を演出。 一般座席は赤系濃淡2色のモケットを、一人ひとりの席がわかりやすくなるよう交互に配置した。優先座席には黄色のモケットが採用されている。

環境に優しい機能として、車内照明・前照灯を含め、すべての灯具にLEDを採用したことで高い環境性能を実現した。車内案内表示器は液晶ディスプレイ式で4カ国語による情報案内を設置した。

すべての車両に多目的スペースと車いす・ベビーカースペースが配置され、キャリーバッグなどの大きな荷物を持つ人も利用しやすいように配慮されている。床面には優先座席及び車いす・ベビーカースペースの表示を追加した。

車両先頭には、コンパクトな半室構造の運転席を配置し、運転台には列車モニタ表示装置を前方右側に設置した。また、前方映像を記録するため、カメラ・映像記録装置・GPSユニットを搭載した。

「9300系」は、老朽化した3000系車両の代替車両という位置づけで、今回は4両編成を2本導入。7月22日に運転体験イベント、8月5日に試乗会を実施し、8月上旬から営業運転の開始を予定する。

【画像提供:伊原薫】
【取材協力:泉北高速鉄道】