The pickup special feature that is past in 2019 【京成電鉄】成田スカイアクセス線用新形式車両3100形

京成電鉄は、16年ぶりとなる新形式車両の成田スカイアクセス線用3100形を2019年10月10日、宗吾車両基地において報道関係者に公開した。

外観デザインは成田スカイアクセス線を走行することをより分かりやすくするため、成田スカイアクセス線の案内カラーであるオレンジ色を採用した。

先頭形状に絞りや折りを取り入れ、急行灯・尾灯は上部から降りてくるラインを合わせたシャープな形状とし、空港への速達輸送を担う車両としてスピード感を表現した。

デザインのアクセントとして飛行機や沿線各所である成田山新勝寺、浅草雷門とスカイツリー、千葉県側からの富士山遠景のイメージイラストを車体に描いている。

側面行先表示器は3000形(縦128mm横576mm)より縦192mm横768mmに拡大し、これにより4か国語表示や駅のナンバリング表示が可能となった。

車内は8人掛け座席の中央2席をスーツケース置場等に使用できる折り畳み式とし、1両に4箇所(先頭車は3箇所)設置した。

大型のスーツケースを3個程度置くことを可能としている。

車いすやベビーカーが利用できるフリースペースを中間車に設置し、先頭車には車いすスペースを設置した。

17インチLCD車内案内表示器を各乗降扉上に2画面設置し、停車駅や乗り換え案内等の表示に加え、広告の放映等多くの情報を案内する。

車内のセキュリティー向上を目的として防犯カメラを1両に3台設置した。

空気浄化効果のあるプラズマクラスターイオン発生装置を1両に4台設置し、車内環境の改善を図った。

3000形と同様、幅の広い運転台を採用することで操作性、視認性の優れた機器配置を実現、新たにタッチパネル式モニタを採用し、行先種別設定および自動放送操作が行えるようにした。

3000形と同様に制御応答性とトルク制御性に優れたベクトル制御とし、主回路の遮断にはエアレス断流器を採用、保守の低減を図る。3100形ではVVVF制御装置に京成電鉄初のハイブリッドSiC素子適用2レベル方式電圧型PWMインバータを採用し、1台のインバータで主電動機4台をを制御する。M1、M1’車に2群(8台分)づつ搭載しており、冗長性を考慮し1群単位で開放可能なシステムとしている。

2019年10月26日より営業運転を開始、3050形の一部は京成本線用に転用し、残る3050形は成田スカイアクセス線の案内カラーであるオレンジ色に順次変更することで誤乗車防止に努める。

取材日・取材場所:2019年10月10日 宗吾車両基地 

【取材協力:京成電鉄】