これって「めちゃくちゃ、ゆったりとくつろいで過ごせる!?」阪急電鉄初の座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」はとてもゆったり過ごせる車両だった<Report>

阪急電鉄は、初の座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」の報道向け試乗会を7月8日に行った。

京都線の特急系車両で7月21日から運行を開始する「PRiVACE」。プライベースは、「日常の“移動時間”を、プライベートな空間で過ごす“自分時間”へ」をコンセプトとしており、京都線の新型特急2300系と京都線で主に特急車両として運行している9300系の一部のそれぞれ大阪方から4両目に設定し運行を行う。

試乗会は、正雀車庫から出発し、桂駅で折り返し、正雀車庫へと戻る往復の行程だった。「日常の“移動時間”を、プライベートな空間で過ごす“自分時間”へ」をコンセプトとしていることもあり、2列+1列の座席配置はもちろんだが、ゆったりとした空間で一つの座席の広さを感じた。各社の車両でも稀にあることだが、座席のクッションが固いことがあり長時間乗車していると疲れてしまうことがあるが、プライベースに乗車して著者が感じたのは座席もふわっとしたクッションになっていて、リクライニング機能を使って背もたれを倒して程よい角度にすれば長時間乗車しても疲れることがなかった。また、プライベース車両にはモーターなどが付いていないこともあってか、走行音も気にならずゆっくり車窓の風景を楽しめた。

■これは珍しい光景!?

プライベースは、列車の折り返しがある場合、座席の方向転換が必要となる。阪急電鉄は、特急の座席転換は座席はそのままで背もたれだけが自動で一斉に転換されることが知られているが、プライベースはそれとは違い自動でシート全体が動いて回転し方向転換を行う仕組みとなっていて、もしこの様子を見かけられたら阪急電鉄では珍しい光景ではないだろうか。

■こども用のポータブルチェア「IKOUポータブルチェア」

試乗会時は、鉄道事業者として初めて導入された「IKOUポータブルチェア」が公開された。こども用の補助シートとして座席に載せて使用するもので、専用の改良を施されていることから、設置できる座席は5号車の「4B「「4C」「5B」「5C」の4席。ひとりで座れるのは7か月程度の乳児から身長97cm、体重16kmまでの幼児が利用できる。「IKOUポータブルチェア」を利用する場合、アテンダントによる設置が必要なこと、利用できる座席が4席に限定されていることから事前に予約をすることをおススメしたい。

座席指定サービス「PRiVACE」の利用には、運賃に加え、座席指定料金が500円が必要となる。専用のWebサイトにおいて予約を行うか、空席があれば車内でアテンダントから座席指定券を購入して利用できる。

なお、7月21日~23日の予約については、7月9日13時から予約受付を開始しており、便によってはすでに満席となっている。

【取材協力:阪急電鉄】