【東日本旅客鉄道】仙石線へ新型車両「E131系」を投入へ 2025年度冬頃から営業運転を開始予定 同形式では初めて首都圏以外向けに導入

東日本旅客鉄道(JR東日本)は、仙石線に新型車両「E131系」を新造し、投入することを発表した。

「E131系」は、これまで房総各線、宇都宮線・日光線、相模線、鶴見線などで運用している形式だが、首都圏以外に向け初めて製造される車両となる。

仙石線向けの「E131系」は、これまでの車両と似てはいるが、イメージ画像を見る限り貫通扉が設置されていないように見える。房総各線、宇都宮線・日光線、相模線などの車両と違い、4両編成で製造することから連結運転をしないためだろうか。

車両のデザインは、仙石線205系の色彩を踏襲しE131系特有のドット柄を採用。インテリアデザインは、仙石線沿いの海の景色をイメージ。ラインカラーのスカイブルーをモケットの背に使用したロングシートとし、仙石線に馴染みのあるインテリアカラーとする。

車両の室内は、車体の幅を広げ、座席幅を拡大することで快適性向上を図るほか、一部のドア上部に17インチの案内表示画面を設置、情報提供の充実を図る。

また、各車両に車いすやベビーカー利用のためのフリースペースを設けるほか、車内防犯カメラを設置し、非常通報装置も従来の各車1か所から4か所に増やし、車内の安全性を高める。

また、車両側面にカメラを設置し乗務員が運転台から乗降を確認する機能など、ワンマン運転に対応した機器を搭載するほか、モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能により、故障の予兆を把握し、事前に対処することで更なる安全性・安定性向上を実現する。

そのほか、新型車両「E131系」の特徴として主回路機器にSiC半導体素子を採用することにより車両の消費電力を抑制し、環境性能を向上させる。

投入線区は仙石線(あおば通~・石巻間)。導入数は4両編成を14編成、合計56両を新造、2025年年度冬頃より営業運転を予定する。仙石線全線で運用を予定し、現在運行する205系をすべて置き換えし、車両の置き換えが完了したのちにワンマン運転を実施するとしている。

【画像:東日本旅客鉄道(JR東日本)プレスリリース】