城端線・氷見線用の新型車両のデザインを発表  2029年度を目途にあいの風とやま鉄道に移管

富山県や城端線・氷見線沿線の自治体首長らが参加する城端線・氷見線再構築会議は、5月16日、城端線と氷見線の再構築を話し合う会議を開き、2028年度末を目途に導入予定の新型車両のデザインを発表した。

新型車両は、相模鉄道の「デザインブランドアッププロジェクト」も手掛けた、PRODUCT DESIGN CENTERの鈴木啓太さんがデザインを担当した。

新型車両のコンセプトは、「KASANE」。城端線・氷見線沿線の自然・風土・文化、再構築事業に基づいた綿密なストーリー検討により、「伝統×未来、海×山、東西×南北、日常×観光」をデザインし、城端線・氷見線の未来をシンボリックに表現したという。

車両の外観は、沿線の風景や自然に馴染み、海と山を結ぶ路線であることを表現しつつ、あいの風とやま鉄道とのつながりを感じるデザインとした。車両前面は、安全性と審美性を両立した立体感あるものとし、ライトにLEDを使用したことで、個性豊かな表現が可能となったとしている。

また、内装には明るい車内空間に天井や床に木目を活用し、温かみを演出。座席は、沿線の車窓から望める豊かな緑を基調としたものとし、車内外の一体感を創出する。さらに、窓の一部に丸窓を取り入れ、「利用者が沿線の魅力、路線への愛着、ワクワク感を感じられるデザイン」とした。

城端線と氷見線は、現在は西日本旅客鉄道(JR西日本)が運営する路線。2028年度末には運営をあいの風とやま鉄道へ移管すること、新型車両を導入することなどを含め、現在は西日本旅客鉄道(JR西日本)や自治体の間で経営移管に向けた準備が進められている。

【画像:城端線・氷見線再構築会議】