東日本旅客鉄道(JR東日本)は、新たな夜行特急列車を導入することを発表した。

新たな夜行特急列車は、常磐線特急「ひたち」などで活躍するE657系特急型車両10両1編成を改造。全席グリーン車指定席とし、個室タイプの座席に改造する。車両デザインは、JR東日本グループの大規模開発や駅舎、「SLばんえつ物語」など、「のってたのしい列車」を含む車両デザインに携わったJR東日本建築設計が手掛けた。
エクステリアデザインは、車両全体を2色の青が包み込むよう、1号車側と10号車側に異なるカラーリングを施す。

1号車側は、夜行列車(ブルートレイン)の記憶を受け継ぐ明るい青「メモリアルブルー」、10号車側は真夜中から夜明けへと向かう時の流れを象徴する濃紺「ミッドナイトホライズン」を配置。2色の青とそれらをつなぐ白いラインによって夜明け前の一瞬の輝き「ブルーモーメント」を描き出し、かつての夜行列車の旅の楽しさを受け継ぎながら、地域の皆さまとともにその地域の新しい未来を切り拓いていくという、JR東日本の意志を込めたという。
インテリアデザインは、「シンプルでありながら上質な移動空間」をコンセプトに、プライベートスペースを確保するため全座席グリーン車指定席の個室タイプとし、一部座席はより快適にゆったり過ごせるよう「プレミアムグリーン個室」とする。また、ひとりでの利用に加え、ふたり以上での利用も想定した複数の部屋タイプを設置するとしている。

「プレミアムグリーン個室」は、1人用と2人用を設置。部屋の広がりを感じられるよう、シンプルな形状と配色を採用。素材感豊かな塗装面を床から天井まで大胆に使い、プレミアムグリーン個室にふさわしい空間を演出する。靴を脱いで過ごせる室内には広々としたL字型ソファを配置し、座面を組み替えることでフルフラットのベッドスタイルまで対応可能する。
「グリーン車個室」は、1人用・2人用・4人用を設置。


1人用・2人用は、座席スタイルを簡単な操作でフルフラットにできる仕様。


人用は常時フルフラットの個室で、ゆったりと休める広さを備えたシンプルな空間で、小さなこども連れでも安心して利用できるスペースとなっている。

またそのほか、車内唯一のオープンスペースとして、ラウンジスペースや販売スペースの設置を予定。 車いす対応の「グリーン個室」を6号車に1人用・2人用を設置する計画で、座席定員は合計120人程度となる。
新たな夜行特急列車は、2027年春に運行を開始する予定で、首都圏エリア~北東北アリアなどで運行を予定する。運行エリアや運行ダイヤ、利用料金、列車名称などは今後改めてお知らせするとしている。