福岡市地下鉄は、地下鉄空港線と箱崎線に導入する新型車両について、デザインや機能が決定したことを発表した。
新型車両の名称は「4000系」。エクステリアは、空港線・箱崎線の1000N系、2000N系で採用しているブルーのラインを継承し、車両前面や肩部に配置。窓まわりには、空の玄関口である福岡空港や、「希望の未来」をイメージしたスカイブルーを配する。
車内は、袖仕切りや荷棚などにガラスを使用し、明るく広がりを感じられる空間とした。座席幅は480ミリとし、通勤車では国内最大に。扉上には、3画面の案内表示器を設置し、2画面で路線図や次駅案内などを表示し、1画面はニュースや広告などを放映する。
福岡空港寄の先頭車 6号車には、フリースペースを設置。こども連れやベビーカー、車いすの利用者、キャリーバッグなどの大型手荷物持参者に配慮する。6号車の片側の窓は、2歳小児が「ひとり立ちで車窓を楽しめる」高さとするほか、保護者や介助者が腰掛けられる2方向から座れる座席を配置し、反対側の区画において、扉間の座席の中間部に、大型の手荷物スペースを設ける。
また、各号車に4台の車内防犯カメラを設置し、セキュリティの向上を図る。カメラはリアルタイム監視機能つきで、地下鉄では初だとしている。リアルタイム監視機能つきカメラは、4000系のほか、2000N系、3000系、3000A系にも順次導入を予定する。
そのほか、同車両には営業列車としては本格導入は世界で初となる、「同期リラクタンスモーター」を採用。既存車両のモーターより高い効率を実現し、使用電力量は既存車両から約20パーセントの低減を見込んでいる。また、台車には「リンク式片軸操舵台車」を採用。カーブにあわせて、車軸が可動することで、曲線通過時の走行安全性向上と、走行音の低減を実現する。
4000系は、1編成あたり6両 18編成を導入。第1編成は、2024年4月~5月にかけて車両基地搬入を予定し、2024年秋頃に運用開始を予定し、1000N系を順次置き換える。
【画像出典:福岡市交通局】