【東武鉄道】新型車両「80000系」をお披露目 東武アーバンパークライン(東武野田線)の5両化で3月8日にデビュー予定<Photo report>

東武鉄道は、東武アーバンパークライン(東武野田線)に2025年春から導入する新型車両「80000系」を2月10日お披露目した。

東武アーバンパークライン(東武野田線)に新型車両が導入されるのは、2013年に導入した60000系以来の約12年ぶり。News TRAINS編集部は、新型車両「80000系」の報道公開の様子をお届けします。

■新型車両「80000系」とは
東武グループが掲げる「人にやさしく 人と地域が共に輝きつづける社会」の実現を念頭に、子育て世代に優しい車両をコンセプトとしており、小さなこどもやその家族が快適に過ごすことができるよう車両構造としている。また、現在、東武アーバンパークラインの車両は6編成で運行されているのが、80000系は従来の車両より短い5両編成としているとこも特徴となっており、省エネ化などの環境負荷軽減などやコロナ過以降の利用者の減少などを踏まえ、運転に必要なエネルギーの削減、列車本数の維持を図るためとしている。

■「80000系」の外観

先頭形状はエッジが際立った形状に
従来の車両とは先頭形状が違うのがよくわかる

車両外観は、東武アーバンパークラインの車両であることが一目でわかるように60000系で採用した「フューチャーブルー」と「ブライトグリーン」のカラーリングを基調とし、先頭形状はエッジを際立たせることで先進性を表現。また、全面非常扉の窓は従来の車両より低い位置にすることにより、背が低いこどもでも前面を楽しめる設計としている。

■「80000系」の車内『たのしーと』

車内の一部箇所には、『たのしーと』というスペースを設置、子ども部屋をイメージしたわくわくする内装を表現、車外にも同様の水玉模様をデザインしている。『たのしーと』はベビーカーの利用者が隣で着席できる座席配置としており、子ども連れの利用者に配慮した作りとなっている。

■「80000系」の車内

車内では、「インテリア」をテーマとし、「『ただいま』って言いたくなる車内』を目指し、乗車した瞬間に気持ちが安らぐような、落ち着いた空間を表現。
床面や是席のモケットも色が変更され、乗務員室の後ろには装飾が施された。そのほか、車内に防犯カメラを設置し、安心して利用できるる環境を提供している。

■「80000系」の機能面
私鉄での本格的な搭載は初となる「同期リラクタンスモータ」を採用した車両推進システム「SynTRACSR」とリチウムイオン二次電池「SCiBTM」とSIV装置を組み合わせた車上バッテリシステムを搭載。消費電力を8000系と比べ40%以上削減し環境負荷低減を実現している。また、80000系の今後落成する一部編成には「施設モニタリングシステム」を搭載する予定としている。

■「80000系」の今後
80000系は今後、旧型車両の置き換えのため、5両編成25本125両の導入。今後導入される80000系の一部には、60000系から転用される車両が組み込まれる。東武アーバンパークラインでは、5両編成での運転を3月8日から予定。現在運行する60000系は6両編成から5両編成へと改造を行っており、5両編成に改造する際に派生する1両が80000系へと転用される。なお、5両編成での運転は3月8日からを予定するが、この段階では80000系のみが5両編成での運行になるとしている。

【取材協力:東武鉄道】