【西武鉄道】「サステナ車両」として導入する「8000系」を公開、小田急電鉄から譲受<Photo report>

西武鉄道は、小田急電鉄からの譲受したサステナ車両「8000系」を4月10日、報道関係者に公開した。

小田急8000形

「サステナ車両」1本目となる8000系は、小田急電鉄で「8000形」として活躍していた車両で、2024年5月に譲受。7月1日より武蔵丘車両検修場において、安全装置の更新や車両デザインの変更等を行い、2025年1月7日に主要な更新を終え、武蔵丘車両検修場を出場。運行開始に向け、西武線各路線で走行試験や試運転、乗務員訓練等を行っていた。

■サステナ車両「8000系」のデザイン

小田急電鉄の「8000形」の時は、白地「ケイプアイボリー」に青帯「ロイヤルブルー」だったが、西武8000系では、西武鉄道のコーポレートカラー「ブルー」「グリーン」をベースに「永遠」や「発展」、「繁栄」を表す市松模様にアレンジしたデザインに変更された。

サステナビリティを重視しつつ、「西武らしさ」「地域との共生」「環境負荷低減」をアプローチできるデザインを、社員より募集し、3年目の若手社員が発案したものを採用したという。なお、白地の塗装は、西武4000系と同じ塗料「アイボリーホワイト」に変更されている。

■サステナ車両「8000系」の車内

車内は、小田急時代から大きく変更された箇所はなくほとんどそのまま。ただ、車端部の座席は小田急時代は4人掛けだったが、西武鉄道では3人掛けに変更された。座席の横幅はそのままなのでゆとりをもって座ることができる。
また、優先席では3人掛けの変更にあわせポールも移設された。そのほか、広告枠の改造が行われたほか、車内の照明をLEDに、防犯カメラが設置された。

■サステナ車両「8000系」の今後
サステナ車両「8000系」は、2025年5月末より国分寺線で運転を開始する予定で、現在その準備が進められている。西武鉄道では、「サステナ車両」を国分寺線や西武秩父線など支線系に導入することにより省エネルギー化を加速し、2030年度までに車両のVVVF化率100%を目指すとしており、東急電鉄と小田急電鉄からの車両約100両の導入を予定する。ただし、「8000系」2本目以降の導入については、小田急電鉄の車両置き換え計画によって左右されるとのことから、現時点では未定としている。

【取材協力:西武鉄道】