【銚子電気鉄道】22000形第2編成の「観光列車」が4月1日に運行開始へ 愛称は「次郎右衛門」に<Photo report>

銚子電気鉄道は、「観光列車」としての改修を進めていた22000形第2編成を、3月1日、メディア関係者向けに公開した。

News TRAINS編集部は、22000形観光列車のお披露目の様子をお届けします。

22000形観光列車の運行開始に先立ち、仲ノ町駅構内で出発式を執り行った。

竹本勝紀 銚子電気鉄道代表取締役社長、梶谷知志 南海電気鉄道取締役鉄道事業本部長、越川信一 銚子市長、銚子電気鉄道アンバサダー・You Tuber リンリンさんら関係者が出席し、「キップカット」、22000形第2編成と愛称名、ヘッドマークをお披露目。

竹本社長は、「銚電のフラッグシップとして観光改造を施し、乗って楽しい日本一のエンタメ鉄道をめざす銚子電鉄にふさわしい、わくわく感に満ちた車両に仕上がっています。改造に際し、南海電鉄の加太線や、当社と姉妹鉄道の契りを交わしている和歌山電鐵の車両を参考にしました。この車両がたくさんのお客様を乗せて、ゆっくりと、力強く、末永く走り続けることを願います」と話した。また、出発式の後に行われた体験乗車会では、You Tuber リンリンさんに委嘱状交付式も行われた。

■22000形とは

南海電気鉄道が所有していた2200系譲り受け、第1編成が2023年8月15日に譲受し、2024年3月29日から営業運転を開始した。第2編成は2024年8月に譲受し、”観光列車化”することを目指し、2024年12月から1月にかけクラウドファンディングを実施。総額12,010,569円を支援があり、「観光列車」として改修を進めていた。

■愛称は
愛称は「次郎右衛門(じろうえもん)」。江戸時代に紀州(現・和歌山県)から銚子へと渡り、漁業技術の伝承や漁港の建設、外川のまちづくりに尽力した偉人﨑山 次郎右衛門」に由来している。大阪・和歌山から銚子へ渡ってきた22000形第2編成も長く愛される車両になってほしいとの願いを込め、愛称を「次郎右衛門」と命名したという。

■22000形観光列車「次郎右衛門」の外装
2200形の外装カラーは、南海電気鉄道の現行塗装を採用している。ただ、車両番号は改番しており、第1編成と同様に南海電気鉄道の22000系(2200系改造前の形式)がデビューした当時の車両番号を採用した。

■22000形観光列車「次郎右衛門」の車内
車内は、社員がたくさんのアイデアを出し合い、良いものを取り入れたという。ひまわりや魚のデザインのなかには隠れキャラ的なデザインも。銚子電鉄の担当者は、「これから鉄道の良さを知ってもらうのに、手作り感が必要だと思うので、その想いを特に地域の方に伝えていかなければならないので、その想いを大切にしています」と話した。
2両ともロングシートを採用しているが、乗務員室後方には前面展望が可能な座席を各車両2ずつ配置した。

●銚子方の車両
車内は、猫とひまわりをイメージした内装とし、ひまわりが咲く様子をシートの柄に採用した。外川も猫が多く生息、また君ヶ浜のひまわりをイメージし、内装はひまわりの中に猫がいるイメージとしたという。
カウンターが設置された付近には、猫がデザインされ、床面には猫の足跡も。一部つり革には猫をイメージした形状を採用した。
●外川方の車両
車内は、魚をイメージした内装とした。銚子ぽるとがる友好協会が公募し、銚子の方が応募したものがデザインになったものを採用した。
連結部付近には4人で座れるボックスシートとテーブルを設置。つり革も魚をイメージした形状を採用した。
■運行開始はいつから
22000形観光列車「次郎右衛門」の運行開始予定時期は、4月1日を見込んでいる。通常ダイヤの中で運行する予定としている。

【取材協力:銚子電気鉄道・南海電気鉄道】